[Azure] ネットワークの基本

Azureの仮想ネットワークについての概要、およびサイト間接続について概要をまとめました。

Virtual Network (仮想ネットワーク)

仮想ネットワークは、Azure内で各リソースが通信を行うための最も基本的な要素で、1つのAzureリージョン・1つ以上のサブネットで構成される。

仮想ネットワークの構成

仮想ネットワークを構成する要素には以下のものがある。

IPアドレス

プライベートIPアドレス

仮想ネットワーク内で利用するアドレスで、Azureの内部でのみ利用できる。仮想マシンの場合は、VNIC(仮想ネットワークインターフェース)にプライベートアドレスが紐づけられる。

パブリックIPアドレス

仮想マシンやAzure Firewall、ロードバランサーなどの外部からアクセスを受け付けるリソースに対して設定し、外部との通信が可能になる。

IPアドレス空間

仮想ネットワークで利用できるアドレスの範囲で、通常はプライベートIPアドレスの範囲を設定する。複数のアドレス範囲を指定できる。

サブネット

仮想ネットワークに設定されたアドレス空間に含まれるアドレス範囲を指定して、サブネットを構成することができる。仮想ネットワークに構成されたサブネットは自動的にルーティングされるので、仮想ネットワーク内のサブネット同士はすぐに通信が行える。

まとめ

  • 仮想ネットワークは、アドレスの範囲をアドレス空間で指定する。
  • 仮想ネットワークは、必ず1つ以上のサブネットを持つ。
  • サブネットは、アドレスの範囲を属する仮想ネットワークの範囲内で指定する。
    この時、仮想ネットワーク内の複数のサブネットで、アドレス範囲が重複してはならない
  • 仮想ネットワーク内でのリソース同士は、プライベートIPアドレスで通信通信が可能だが、異なる仮想ネットワーク間での通信は規定ではできない。

Virtual network peering (ピアリング)

ピアリングは異なる仮想ネットワーク同士を相互通信する機能で、Azureのバックボーンを利用して仮想ネットワークを拡張できる。

  • ピアリングは異なる仮想ネットワークの通信を可能にする。
  • 接続する仮想ネットワークの双方にピアリングの設定が必要。
  • リソースグループやサブスクリプションが異なったとしても、ピアリングによる接続は可能。しかし仮想ネットワークのアドレス空間が重複する場合は設定できない

VPN Gateway (VPNゲートウェイ)

Azureとは別の外部のネットワークと接続する場合は、VPNゲートウェイを使用する。

  • VPNゲートウェイには次の3つの種類がある。
    1. サイト間接続
      外部のネットワークから仮想ネットワークへの接続を可能にする。(上図の例)
    2. ポイント対サイト接続
      個々のクライアントPCから、VPNゲートウェイを介して仮想ネットワークへの接続を可能にする。対象のクライアントPCが少ない時は効率的に接続できる。
    3. 仮想ネットワーク間接続
      ピアリングと同様に仮想ネットワーク同士の相互接続を可能にする。しかし、ピアリングに比べてコストが高い。
  • VPNゲートウェイ専用のサブネットが必要。サブネットの名称は「GatewaySubnet」にする必要がある。

ExpressRoute回線

ExpressRoute回線は、VPNゲートウェイによるサイト間接続と同じように、仮想ネットワークと外部のネットワークの通信を可能にします。

VPNゲートウェイとの主な違いは以下です。

  • インターネットを経由しない専用回線
  • 高いパフォーマンスと高コスト

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